健康ってすばらしい

子宮体がんサバイバーの随筆

今後の生き方

さて、子宮体がんの手術、抗がん剤治療を経て

これからどのように生きていこうか、

なんて哲学的なことを考えてみた。

 

もしかしたら、

大きな病気をして九死に一生を得たような方は、

その後の人生というのは

悔いが残らないように

自分のやりたいことに

どんどんチャレンジして

精力的にバリバリ行動するかもしれない。

 

私の身近に、

同じように婦人科系のがんになった人がいる。

 

その人は、

病気になる前からもそうだったのだが、

何事にも全力で取り組む人だった。

 

仕事にも家庭にも

全力投球。

 

そんなに頑張りすぎて

疲れないのかな、

と心配になるほどに。

 

そして今現在。

病気になった後も

それは変わらなかった。

 

病院に行きやすいように

仕事は以前よりもセーブしたが、

その代わりに

家族への愛がすごい。

 

自分の親、旦那、

娘家族、そして孫。

 

ありとあらゆる方向に

愛を注いでいる。

 

本人曰く、

「注げる時に注いでおきたい。」

のだそうだ。

 

死を覚悟したからこそのセリフ。

 

未来は見ていない。

現在、

自分にやれることに全力を注いでいる。

 

そんな彼女の旦那さんは、

「生き急ぎすぎだ。」

と呆れている。

 

さて、私は。

 

彼女とは180度違う生き方を選んだ。

 

私は、

とにかく頑張りたくないと思った。

 

私の望む生活は、

ノンストレスで、

平和で穏やか。

 

そこそこ忙しく、

そこそこのんびり。

 

そこそこお金があり、

そこそこ貧乏。

 

頑張らずとも

手に入るお金の範囲で

平和に暮らしたい。

 

子供がいない

我が家は、

フルタイムで働こうと思えば働ける。

 

以前一時的に

フルタイムで働いたことがある。

 

かれこれ20年ぶりだ。

 

そのストレスたるや、

筆舌に尽くしがたい。

 

そもそも体力的に辛いというのもあったが、

自分の望む生活とあまりに真逆すぎて

そのストレスで限界だった。

 

きっと世の中には

フルタイムで働きながら、

家事もこなし、

子育ても頑張っている人が

たくさんいることだろう。

 

私には無理だ…。

本当に頭が下がる。

 

どのように時間と体力を

やりくりしているのか。

 

私の親も

父親はフルタイムで仕事、

母親はパートと家事、

というスタイルだったので、

私の頭の中では

「結婚するならパート」

その一択だった。

 

子供いるいないに限らずだ。

 

もしかしたら

老後にお金がなくて

ひーひー

言っているかもしれない。

 

が、わからない先のことよりも、

今を幸せに生きたい。

 

180度違う生き方の

彼女と私だが、

「未来」

ではなく

「今」

を大事にしたいという点では

同じ方向で

生きているのかもしれない。

 

自分が幸せだと思えるのなら

どんな生き方でも

花まるである。