健康ってすばらしい

子宮体がんサバイバーの随筆

電光石火の入院

主治医のスーパー淡々告知が終わり、

入院、手術についての説明に入った。

 

みなさんは「高額医療制度」をご存知だろうか。

そしてそれが、「入院ごとの上限ではなく、月ごとの上限」ということを。

 

「高額医療制度」とは、簡単に言うと

収入によって支払わなければならない医療費の上限が決まっており、

それ以上の医療費がかかっても、上限を超えた分は払わなくてもいい制度である。

 

「入院ごとの上限ではなく、月ごとの上限」とは、例えば

入院が1月15日〜2月15日で、

かかった医療費が1月分で20万、2月分で20万、合計40万だったとする。

 

ひと月の上限が仮に10万の場合、

請求される額は1月分で10万、2月分で10万、合計20万、

1回の入院で請求される。

 

これがもしも、

入院が1月1日〜1月31日で、

かかった医療費が1ヶ月で40万だったとする。

 

すると請求される額は、1月分の10万になる。

 

入院した日数や、かかった医療費は似たようなものなのに、

入院期間が月をまたぐかどうかで大きな差が出てくる。

 

この説明はかな〜りざっくりした説明であり、

また、私の入院後に制度が変わっているかもしれないので

利用する時はよく調べてから利用してくださいm(_ _)m

 

ということで、私はこの「月をまたがない方が断然お得!」ということを

知っていたので、とにかく月をまたがないように入院の日程を決めた。

 

告知を受けたのが11月の下旬で、入院日は12月の1日か2日、

とにかく入院できる一番早い日にしてもらった。

もちろん、「月をまたがない方が断然お得!」というお得感だけではなく、

がんの進行が進んでしまわないうちに手術をしてしまいたい、

というのもあった。

どちらの割合が大きかったかは言わないでおこう。

その間2週間ほど!

 

その2週間の間にパートを辞め無職になり、

家計管理には完全ノータッチだった旦那に、

銀行の暗証番号や、ネット銀行の使い方などを引き継ぎした。

万一のために。

旦那が露頭に迷わないように。

箱入り旦那だったので、A4用紙に全て印刷し、一緒に使い方をやってみせた。

 

入院まではあっという間で、

手術の直前まで現実味がわかなかった。

 

ずっと頭の中で

「ホントかな。ホントにがんなのかな。ホントに手術するのかな。」

と、ぐるぐるぐるぐる同じ言葉が回っていた。

 

まぁホントなんだけど。

 

「ホントに手術するのかな。」に対しての現実味は

手術室に入る直前にわいた。

 

「ホントにがんなのかな。」に対しての現実味は

抗がん剤で髪の毛が抜け始めたときにわいた。

 

それ以外の時は、

なんというかふわふわしていた。

なんとも説明し難いけど。