健康ってすばらしい

子宮体がんサバイバーの随筆

リンパ浮腫対処法

私は以前子宮体がんの手術をした。

正式名称:準広汎子宮全摘出術

それに伴って、腿の付け根のリンパ節も取った。

 

術後の説明で、

リンパ浮腫に気をつけて。」

と言われ、リンパ浮腫とはいかなるものか検索してみた。

 

元来心配性な私は、

「気をつけて。」という言葉に敏感だ。

 

通常、「気をつけて。」と言われる前に自分で気をつける。

特にこの病気になってからは更に顕著である。

 

いろんなサイトを調べまくった。

 

どうやら、いわゆる「むくみ」のことらしいのだが、

たかが「むくみ」で、

わざわざ医者が警告し、

リンパマッサージのやり方のビデオまで病室で見せるだろか。

 

さらに調べまくって、

リンパ浮腫」を侮るなかれ!

と悟った。

 

そこからせっせせっせとリンパマッサージに励む日々。

病室のベッドの上でもマッサージ。

朝晩こつこつマッサージ。

 

異常なし。

 

退院して家に戻ってくるまでは…

 

退院からしばらくして、

太ももがぴりぴりするようになった。

特に左側。

心なしか太ももが太くなった気もする。

 

やばい!!

どうしようどうしよう!!

リンパ浮腫が重症化してしまう!!!

 

退院したからって、

ちょっと油断していた私。

 

速攻病院に電話をしてみた。

 

「すみません。そちらで手術をして、

 リンパも取ったんですけど、

 なんだか太ももが太くなったみたいで、

 太ももの表面もぴりぴりするんですけど…。

 リンパ浮腫が悪くなってるんでしょうか…。」

 

「あー、そうなんですね。」

と看護師さん。

「もしかしたらちょっとむくみ始めて、

 皮膚が押されてぴりぴりしているのかもしれませんね。」

 

ガーーーン…やっぱり悪くなってるんだ…

 

「まだそれくらいなら大丈夫だと思いますけど、

 どうしても不安なようだったら病院にきて見てもらってください。」

 

「わかりました。」

ガチャ

 

電話を切り、少し冷静になる。

 

ここはへき地。

そんなにすぐ病院に行ける距離ではない。

 

看護師さんもそのくらいなら大丈夫と言っている。

まずは自分でやれることをやってみよう。

 

そして私は再度、退院時にもらったリンパ浮腫についての

対処法を読み返す。

 

まずは、リンパマッサージ。

退院してからは寝る前1回になっていたが、

それを一日3回に増やす。

 

そして足上げ就寝。

敷き布団の下に、

使っていない敷き布団を三つ折りにして

潜り込ませる。

その上に足を乗せて寝る

 

たださすったり、足を上げて寝たり、

それだけでよくなるのだろうか。

 

半信半疑ではあったが、

とりあえずやるしかない。

 

そしたらしばらくして、

太もものぴりぴりはなくなった。

 

あ〜よかった!食い止めた!

 

リンパの流れなんて言われても、

目に見える訳でもない。

マッサージしたからといって、

劇的に細くなるわけでもない。

 

だが、この地味で地道な方法は

確実に効果があった。

 

今回の一件で、

少しでも手を抜けば悪化するのだと

身をもって経験した私は、

リンパ浮腫に対して万全の体制を整えるのであった。

 

その全貌は、また次のお話。