健康ってすばらしい

子宮体がんサバイバーの随筆

お高い買い物

さて、リンパ浮腫に対して、

少しでも手を抜けば

すぐさま悪化してしまうのだと、

多大なる恐怖心を植え付けられた私。

 

朝晩のリンパマッサージと、

足を少し高くしての睡眠。

そして主治医の淡々先生から処方された、

静脈の流れをよくしてむくみを予防する薬。

 

これで太もものぴりぴりする感覚は薄れた。

太ももの太さも元に戻ったような気がした。

 

が、私は不安だった。

 

目には見えないリンパというものが、

また再び滞って一気に重症化するのではと。

 

そこで、退院時に淡々先生から紹介された、

リンパ浮腫専門のマッサージ治療院に行ってみることにした。

 

今では病院内で看護師さんから

リンパマッサージのやり方を教わったりすることができるらしいのだが、

その頃はそこしかなく、予約も一苦労だった。

 

70分9,000円(税抜き)

 

一番短いコース。

 

その70分の中で

足の各部位のサイズを細かく測ったり、

リンパマッサージをしてくれたり、

普段気をつけなければいけないことなど、

施術しながらお話した。

 

そして私の一番のお目当て。

弾性ストッキングの購入!

 

弾性ストッキングというのは、

足先の方の圧が一番強く、

上に行くほど圧が弱くなり、

自然とリンパを足先から上に流してくれるという

優れもの。

 

細かく測ったサイズを元に、

どのサイズの弾性ストッキングがいいか相談し、

試着もしながら決めた。

 

市販のものもあるが、

医療用の弾性ストッキングは保険適用。

 

だが、そこに至る道のりは遠い。

まず、そこの治療院で

リンパ浮腫なので弾性ストッキングが必要である、という

お手紙?を書いてもらう。

 

そしてそれを持って病院で診察を受ける。

そのお手紙を淡々先生に見せて、

弾性ストッキングに保険適用できるように

処方箋?を書いてもらう。

 

そして今度はそれを治療院に持って行って(FAX可)

ようやく保険適用である。

 

やり方がうるおぼえなのは、

手間が大変だったので

最初の購入以外保険適用せずに買っているからだ。

 

きっと保険適用で一気にまとめ買いをしてしまえばいいのだろうが、

いかんせん、面倒くさがりの血が騒ぐ。

 

今使っている弾性ストッキングは、

シグバリスという商品のコットンタイプである。

 

最初使っていたものは別の商品だったが、

毎日履いていたら肌がかぶれてしまったので

コットンタイプの今の商品にした。

 

今現在は諸般の事情により値上がりしてしまって

保険適用無しで約15,000円(税込み)。

腰までの長さで、色は黒。

 

当初買ったときは約12,000円。

 

高い買い物である。

 

だが、あのパッツパツの、

履くだけでも汗がでるような圧の

弾性ストッキングを履くと、

目には見えないリンパがどばどば流れている気がするのだ。

 

要は「安心」を買ったのだ。

 

「健康」を人質に取られては致し方ないが、

もう少しお安くならないだろうか。

 

ま、私が面倒くさがらずに

保険適用の手続きをすればいいだけなんだけどね(^.^;